その他の雑学

舞台の何故?~なぜ上手が右側なのか?


皆様

本日は私どもにいつもご協力くださっている俳優さん達にも関係がある

「舞台」のお話です

舞台には「上手(かみて)」と「下手(しもて)」があるのはご存じでしょうか?

お客さん側からみて右手の方を、上手と言うのは俳優さんの間では常識となっています

舞台の台本なんかには「ここで上手から登場」などと書かれている事もあります。

ところで・・

何故上手はお客さんから見て右手の方なのでしょう?

簡単に書くと、昔から日本では右の方が左よりも位が上という暗黙のルール?があります

剣道などの道場でもじつは右から強い順で名前が並んでいるんですよ

もしかしたら、見たことがあるかもしれませんね

こうしたルールから、舞台でも右手の方=上手となったそうです。

なので舞台の右側から出てくる人は身分が高い人がほとんどみたいで

オペラなんかでは、王様の玉座(座る位置)なんかも上手側です

ちなみに舞台のど真ん中は「ヘソ」というらしいですよ

そういえば、

なぜか大臣の位は「右大臣」より

「左大臣(今で言う総理大臣みたいな位)」の方が偉いですが、

それは天皇(舞台で言うお客さん側)から見て右側が左大臣つまり上手側になります

向かって右側にいるのが左大臣、向かって左が右大臣

(ひな人形も向かって右側が左大臣です)

なんか・・ややこしいですね・・。笑

まあ 話を切り替えまして

舞台なんかの用語でよく聞く言葉も舞台の中でも歌舞伎・能などが発祥の言葉も多く

「ドーラン」なんかもよくTVなどでも耳にする言葉ですよね

ドーランとは舞台化粧の下地なのですが

なぜ役者さんはドーランを塗るのか、

それは照明の下でよく顔色が見えるようにするためです。

毎日ドーラン化粧をする役者さんは舞台用に強めの化粧をするので

実はかなり肌が荒れるそうで、

クレンジングはかなり気を遣うらしく、すごく丁寧丁寧に洗顔やるそうですよ。(俳優談)

さらに、歌舞伎由来の現代語・言葉は沢山ありまして

「板に付く」とか「一枚看板」「裏方」「お家芸」とか

修羅場(しゅらば)」とか

けっこう有名な言葉ですね。

芸能界の人たちは、夕方であろうが、深夜であろうが、関係者に

会うたびに「おはようございます」

という。習慣も、江戸時代の歌舞伎からきているらしく。

江戸時代には照明器具がなかったため、日没前には終演していて現代とは

違い、長時間の作品が多かったため、いつも舞台などの関係者が顔を合わせるのは

「おはようございます」という朝や午前中だったのです

芸能界の奇妙な挨拶の習慣は、そのときの風習からきているそうです。

さて。今回も・・お話が長くなりましたね。

なんとなくついでにとどめの「お家芸」もうまとめちゃえ一覧シリーズ

歌舞伎発祥の言葉の一覧をのせておきます

それでは!今回はそろそろ「幕引き」です。

また次回。

歌舞伎由来の言葉

「愛想を尽かす」相手が嫌になってつれない態度をとる。

「板に付く(いたにつく)」物腰などがその職業・立場等によく似合っている。

「一枚看板(いちまいかんばん)」そのグループを代表する人物。

「裏方(うらかた)」歌舞伎の発展・進化に伴って、次第に職掌が分業化され、舞台に出て観衆と向き合う役者、

「お家芸(おいえげい)」得意とするもの。

「大立廻り(おおたちまわり)」つかみあいの派手な喧嘩。

「大詰(おおづめ)」物事の最終段階。

「十八番(おはこ)」得意芸。よくやる動作。七代目市川団十郎が幕末に家代々の俳優が得意としてきた芸 18 作品を選び、『歌舞伎十八番』と名付けたことから始まっている。

「御曹司(おんぞうし)」身分や地位の高い人の子どもを、とくに敬っていうことば。中世末にはとくに源の義経のことを一般に御曹司といった。

「楽屋(がくや)」俳優等の出演者や裏方が出演準備や休息に使用する場所。元来は舞楽(舞を伴う雅楽)の用語で、演奏する場所と準備・休息する場所を併せて「楽之屋」と言っていたが、装束を着けるなど準備をする場所の意味になった。初期歌舞伎の楽屋は舞台のうしろを幕や板で囲っただけの簡素なものだった。

「切り口上(きりこうじょう)」形式ばった堅苦しい言い方。

「口説き(くどき)」くどくどと繰り返していう。愚痴をいう。しきりに意中を訴える。クドキは元来日本の語り物芸能の用語だった。

「黒幕(くろまく)」自分は表に出ず、他人を操って、影響力を行使する人。

「こけら落とし(こけらおとし)」新築した施設の開場式。(こけら)を落としたことから、劇場工事の完成を意味するようになり、更に新築開場興行もいうようになった。

「御注進(ごちゅうしん)」告げ口。

「差金(さしがね)」陰で人を操ったり、そそのかしたりすること。

「鞘当(さやあて)」一人の女性をめぐる二人の男性の争い。

「三枚目(さんまいめ)」滑稽なことをする人。道化的な人物。

「芝居(しばい)」もともとの意味は芝が生えているところ、芝生の場所。「芝生」は、最初は社寺の境内などの神聖な芝生の意味で使われていた。

「修羅場(しゅらば)」激しい争いの場面。

「正念場(しょうねんば)」最も大事なところ。ここぞという大切な場面。歌舞伎では、役の本心・心底を表現する大切な場面を性根場(しょうねば)といい、それが転訛した。

「捨てぜりふ(すてぜりふ)」別れぎわにいう、相手を脅迫・軽蔑する言葉。

「世界(せかい)」江戸時代の中ごろからさかんに使われてきた言葉。歌舞伎狂言の特色を知るうえで、重要なキーワードのひとつ。狂言の背景になる時代、事件(ストーリー)、登場人物の名前とその性格・立場・行動パターン・おもな場面設定などすべての面にわたり、大幅な改変を許さない、作劇上の前提としてあらかじめ存在する枠組みを指して、これを「世界」と名付けていた。

「世話女房(せわにょうぼう)」手際よく家庭を切り回し、夫の面倒をよくみる妻。

「千両役者(せんりょうやくしゃ)」実力と風格を兼ね備えた、優れた人物。

「だんまり」黙って、何も言わない。

「ドサ廻り(どさまわり)」決まった本拠地を持たず、地方公演をして回る芸人や劇団の総称。

「とちる」物事を失敗する。

「泥仕合(どろじあい)」お互いに相手の弱点を暴きあうような醜い争い。

「どんでん返し(どんでんがえし)」物事が最後になってひっくり返る。

「なあなあ」物事を馴れ合いで行う。

「二枚目(にまいめ)」やさ男。美男子。

「花形(はながた)」現代語としての花形を外来語で言えばスター。

「花道(はなみち)」華やかな行路。惜しまれて引退する。ゴルフ場のグリーン手前のフェアウェー。

「半畳を入れる(はんじょうをいれる)」野次を飛ばす。

「幕の内弁当(まくのうちべんとう)」

俵の形をしたご飯に数種類のおかずがついた弁当。

「幕を引く(まくをひく)」

舞台の正面に引かれている「定式幕(じょうしきまく)」は、幕引き役の人が手で引いて左右に開閉するもので、三色の布を縦に縫い合わせた弾幕で、色と配合は江戸三座の各座によって独自のものを定めていた。物事の終結を意味する「幕を引く」はこの幕のことを指す。

「見得(みえ)」「見得を切る」。「見得をする」。歌舞伎独特の演技法。

「見せ場(みせば)」他人に見せる価値のある場面劇中の最も重要な場面・局面。

「めりはり」物事に起伏がある。